【裁判例】ネットショップ用ホームページ制作契約に際し説明義務違反が認められた事例

ネットショップ用ホームページの制作に係る契約について、その勧誘に際し、事業者に説明義務違反があるとされた事例です(東京高判H29.11.29判時2386号33頁)。

本件訴訟の原告(控訴人)は、自宅でできるネットショップ用のホームページを制作したいと考え、ホームページ作成業者である被告(被控訴人)との間で、ネットショップ用ホームページ制作契約を締結しました。
契約締結に際し、原告(控訴人)は、被告(被控訴人)従業員から、「月商10万円位ならすぐに稼げるようになります」などと説明を受けました。
 
本判決は、本件契約に至る経緯や、ネットショップの具体的内容等に照らし、
被告(被控訴人)の従業員としては、
 1 本件HP制作契約は、実店舗を有しているか又は商品の在庫や仕入れ先を有している事業者以外の者には向いていないサービスであること、
 2 実店舗を持たず商品の在庫も仕入れ先も有しない第一審原告がネットショップを運営するにはみずから仕入先の卸売業者を開拓する必要があり、実績のないネットショップ業者は取引に応じてもらえないことも珍しくないこと、
 3 本件HP制作契約により負担すべき費用を上回る利益を上げられないリスクが無視できないこと
について説明をすべき義務を負っていたとしました。
 
その上で、具体的な当てはめにおいて、本判決は、Aが、
 ・「初心者でも簡単にネットショップはできます。」
 ・「店舗を持っていなくても成功します。」
 ・「月商10万円位ならすぐに稼げるようになります。」
 ・「月額利用料程度の売上げは年内には達成できますよ。」
という、断定的判断を含むセールストークを連発したこと等から、説明義務に違反したと判断しました。
 
ホームページ作成契約に関するトラブルについて、重要な判示を含むものと思われ、同種事案に限らず、副業サイト、副業商法等に関する勧誘に際しても参考になると思われます。



ページの一番上に戻る