ネット上での名誉棄損、プライバシー侵害裁判事例

【裁判例】名誉毀損書込みをした人物と被告との同一性が問題となった事例


インターネット上の掲示板に名誉毀損の書込みをした人物が被告であるかが問題となった事例です(横浜地裁川崎支判H26.9.11判時2245号69頁)。

 
原告は、経由プロバイダから開示を受けた発信者情報が被告であると主張したのに対し、被告は当該書込みをしていないとして争いました。
 
裁判所は、要旨、①原告が経由プロバイダに対して発信者情報の開示を要求した11件の書き込みのうち9件については通信があったことを確認できないとの回答があったこと等から、本件を含む残り2件についても書込みを行ったのが被告であるとの経由プロバイダの回答が誤っている可能性があること、②書込みがなされたのが被告の勤務時間中であること、③被告は書込みの内容に関心があったとは認められないこと等から、被告が本件書込みをした事実を認めることはできないとし、原告の請求を棄却しました。
 
インターネット上の名誉毀損被害については、経由プロバイダ等から書込みを行った者の情報開示を受ける必要があります。
本判決は、特殊事情もありますが、開示を受けた発信者情報について慎重な検討が必要であることを示す1事例として、参考になるものと思われます。


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