ネットショッピング裁判事例

【裁判例】インターネットモール事業者の法的責任が問題となった事例


インターネットモールにおける各出店者による商標権侵害に関して、同市場の運営者(モール事業者)に対する差止め・損害賠償責任が問題となった事例です(知財高判H24.2.14判時2161号86頁)。

 

裁判所は、モール事業者について、
「単に出店者によるウェブページの開設のための環境等を整備するにとどまらず、運営システムの提供・出店者からの出店申込みの許否・出店者へのサービスの一時停止や出店停止等の管理・支配を行い、出店者からの基本出店料やシステム利用料の受領等の利益を受けている者であって、その者が出店者による商標権侵害があることを知ったとき又は知ることができたと認めるに足りる相当の理由があるに至ったときは、その後の合理的期間内に侵害内容のウェブページからの削除がなされない限り、上記期間経過後から商標権者はウェブページの運営者に対し、商標権侵害を理由に、出店者に対するのと同様の差止請求と損害賠償請求をすることができる」とした上で、
「商標権者等から商標法違反の指摘を受けたときは、出店者に対しその意見を聴くなどして、その侵害の有無を速やかに調査すべきであり、これを履行している限りは、商標権侵害を理由として差止めや損害賠償の責任を負うことはないが、これを怠ったときは、出店者と同様、これらの責任を負う」とし、一般論として法的責任を負う場合があり得ることを肯定しました(結論は責任否定)。
 
インターネット上のいわゆるプラットフォーマーの法的責任については、オークション事案について、名古屋地判H20.3.28判タ1293号172頁、名古屋高判H20.11.11判時2029号89頁などの裁判例があります。
 
本裁判例は、モール事業者の法的責任について一般論を判示するものであり、参考になると思われます。


ページの一番上に戻る