【裁判例】無線LANのただ乗り行為が問題となった事例

 向かいの家に設置された無線LANへのただ乗り行為が、電波法違反の罪にあたるかが問われた事例です(東京地判H29.4.27判時2388号114頁)。

 本判決によれば、被告人は、ハッキングツールを用いて無線通信を傍受し、アクセスポイント接続に必要なパスワードである「WEP鍵」を取得し、無線LANに接続しました。
 これらの行為が、電波法109条1項にいう「無線局の取扱中に係る無線通信の秘密を…盗用した」と言えるかが問題となりました。
 
 本判決は、上記の点について、要旨、以下のように判断しました。
・電波法109条1項の「無線の秘密」とは、当該無線通信の存在及び内容が一般に知られていないもので、一般に知られていないことについて合理的な理由ないし必要性のあるものをいう。
・その上で、本判決は、「WEP鍵」の性質や取得プロセス等を踏まえて、結論として「WEP鍵」は「無線通信の秘密」に当たらないと判断し、この点について無罪を言い渡しました。
 
 無線LANのただ乗りは、社会的には問題になっていますが、この点について判断を示した先例はなく、同種の事案においても参考になるものと思われます(控訴されています)。



ページの一番上に戻る